2003年9月9日(火)

 ディヴィッド・ボウイのインタラクティヴ・セッションと称した催し@乃木坂ソニーのライヴテリア。8月19日にbowie.netの会員を集めておこなわれたライヴの模様、さらに衛星生中継でロンドンのスタジオにいるボウイと、オーストラリア、香港、シンガポール、東京の各会場で待機するファンの質疑応答の様子などを、大スクリーンで鑑賞するもの。メディア関係者と一般ファンなど200名ほどが集まる。会場の音響が抜群に良くて画質も良好、生さながらの迫力で、けっこう興奮させられたが、なによりパフォーマンスがじつに素晴らしい。ボウイ自身も自賛するだけあってバンドの演奏は抜群にタイトでグルーヴィ。ボウイもよく声が出ていて、年齢を感じさせない。前半は新作の曲をアルバムの曲順通りに演奏するが、どの曲もアルバムよりはるかに迫力があってリアルなのは、ライヴでやることを前提に、現在のツアー・バンドのメンバーで作り上げた作品だからだろう。後半はbowie.netでリクエスト投票を募った以前のヒット曲を5〜6曲。これもまた良かったが、「ファンタスティック・ヴォヤージ」なんて珍しい曲もやって、好き者を喜ばせる。

 ライナー書いて取材もした人間が言っても説得力ないかもしれないが、いまのボウイはほんとに充実していると思う。70年代の全盛期に匹敵する、とまでは言わないが、楽曲の出来も音楽的にも決して見劣りすることのないレベルにある。かっての1作毎に時代を揺るがせたセンセーショナルな影響力はないが、そのかわりヴォーカルの技術や表現力など比較にならないほど説得力を増しているから、ライヴ・パフォーマンスの充実度はむしろ上だと思う。なにより、ボウイ自身の精神的コンディションがいいのが、ステージでの振る舞いを見てよくわかった。実際に会うとただの気のいいおじさんという感じだけど、ライヴになるとほんとにかっこいい。改めて、惚れ直しました。本人が確約してくれた来日も、あとは細かい日程の詰めだけらしい。大いに期待しましょう。新作『リアリティ』は9月26日発売。日本盤のみ、なんとキンクスの「ウォータールー・サンセット」のカヴァー入りです(これがまた、涙モノなんだな)。