2003年5月16日(金)

 珍しく泊まりがけの旅行に出かける。正直言って締め切りが詰まっていて悠長に旅行などしてるヒマはなかったんだけど、もう3ヶ月も前に日程が決まっていたので、覚悟を決めて参加。今度出るレッド・ツェッペリンのライヴDVDの大規模試写会という楽しい催しもけっとばした。場所は静岡県の浜松市だ。

 むかしサラリーマン時代にぼくは名古屋で営業の仕事をしていたことがあって、豊橋・浜松の遠州地区を2年ほど担当していた。もう20年も前のことだけど、そのとき一緒の地区をまわっていた同業他社のセールスの人たちとはいまでも交流があって、ときどき東京で飲んだりしていたのだが、今回は思い出深い原点の地である浜松を再訪してみようということになったのである。総勢9人、大半がぼくより年上のおっさんばかりという色気のない旅だが、それだけでは味気ないので、当時お世話になった浜松・豊橋の得意先の人たちも呼ぼうということになって、浜松市内の居酒屋に集まったのは総勢18人という結構な大宴会となった。

 20年前というとぼくもまだ20代前半で、いま思い返してみれば、そのときがぼくの青春時代だったということになるんだろう。いろいろなことがあったけど、いまとなっては楽しかった思い出しかない。浜松の市街はでかいビルがいくつも立っていたり、大きなデパートが倒産したまま建物の買い手がつかず廃墟のようなビルになっていたり、すっかり様変わりしていた。来てくれたむかしの得意先の人たちの半分は、20年ぶりに会う人たちで、当然全員40歳を超えたおっさん・おばさんばかりだけど、外見やたたずまいが当時と変わりないのは、驚いたし、うれしかった。とても楽しい一夜ではあったけど、でも20年前にはわからなかったことに気づいたり、人間の年の取り方についてあれこれ考えさせられたりもした。なんか、20年の間にどんな人生の過ごし方をしたかが、改めて問われたような気もしたのである。40歳超えたら自分の顔に責任持てっていいますからね。

 10数年前にぼくが会社を辞めたときは、いろんな人にもったいないとか言われたものだが、この日集まった18人のうち、いまも同じ会社にいる人は半分もいない。長引く不況でどの業界も収縮が甚だしく、以前在籍していた会社でも大規模なリストラがあって、むかしブイブイ言わせて出世街道まっしぐらだったような人がクビ同然に追い出されたりしているようだ。ぼくはフリーランスになって、早朝の満員電車に乗ったり、いやな上司や得意先に頭を下げたり、余計な人間関係に悩むことはなくなった。そうした気ままな自由と引き換えに、経済的な安定とか将来性を失ったわけだけど、いまや会社につとめていたって明日の保証なんかなにもない。20年前に、20年後に自分がなにをやっているかなんて考えもしなかったけど、いまとなっては、考えないわけにいかない。さて、これからどうなるんだろう。20年後にも同じような宴会ができるような状況ならいいけどね。ともあれ、わざわざ来ていただいた(旧)得意先の人たちに、感謝。また会う機会はあるんだろうか。