2003年3月25日(火)

 ハヤシ君@ポリシックス、UK New Wave本、お買いあげ〜(ありがとうございます)。

 マッシヴ・アタック@NKホール。会場に入ったのが遅くなり、DJシャドウの後半から。これがかなり面白いプレイで、映像とシンクロ、というかDJとVJをサンプラーを使ってひとりで同時にやってしまう。そしてプレイが終わると、今回侵略戦争に関して5分以上も熱弁。そういえばこないだ出たライヴ・ミックスCDでも、なんだかいろいろ喋ってたし、どうやらかなりのしゃべり好きのよう。

 こりゃDJシャドウのほうが面白かった、なんてことになるかもと思っていたら、さすがにトリはトリだった。マッシヴ・アタック、すごかったです。おそらく、このコンサートはのちのちまで歴史的なライヴとして語り継がれることになるだろう。抜群の音響(ボトムがすごい)、演奏(歌はちょっと弱かったが、気にならない)、サウンド(素晴らしい)、照明(これがまた素晴らしい)、そして映像。なにもかもが完璧だったが、それ以上に、アーティストの気合いの入れ方がハンパではなかったみたいだ。さすがに開戦6日後という時期に、彼らのようなきわめてポリティカルな姿勢と誠実なメッセージを持った連中がライヴをやれば、こういうことになるのは予想できたが、はたして、コンサートは真正面からイラク侵略戦争や、アメリカの暴挙を糾弾するメッセージに満ちたもので、アリバイ作りふうにお定まりの「戦争反対」と言ってみる程度で収まるはずがなかった。彼らの公式サイトにはだいぶ前から「no war in iraq」というポップ・アップ・メッセージが流れていたわけだが、演奏を始める前にイラクの犠牲者に1分間の黙祷を、と観客に呼びかけて始まった時点で、これはどうやらすごいことになりそうと予感したら、その通りだったのである。

 映像が間断なく流れるが、動画ではなく、テキストが大半。これはかなり新鮮、というか面白いアイディア。やはりメッセージ性を重視しているということか。英語のものが多いが「石油のための戦争」とか「戦争反対」とか、大事なところは日本語に訳されている。また、英語のものでも日本向けにアレンジしているところもあるようだった。まるで意味のない文字の羅列もあり、彼らの公式サイトに掲載されているように、刻々と増加する世界の人口、絶滅していく生物種、熱帯雨林の伐採面積などの数値がリアルタイムで流れたりもする。アメリカが突出して多い世界各国の軍事費のランキングなど、いちいち考えさせられる。ついつい文字を目で追ってしまい、ステージ上の彼らの姿はほとんど目に入らなかったりするのだが、それもまた狙いのひとつなんだろう。大事なのは、そうしたメッセージだけが浮いてしまうのではなく、彼らの音楽表現の中に完璧にとけ込み、一体化していること。だから説得力も感動も桁違いだったのだ。

 アメリカとイギリスというロックの本場の国がイラク侵略戦争の先兵となっているのは、ロックに育てられた者からすればほんとに悲しいし情けない思いだけど、そのなかでもマッシヴやシャドウのような人がいて、きちんと声を出しているのは頼もしい。彼らのように、不特定多数に対して公的な発言をする機会があり、影響力を行使できる立場にいる人は、やはり今回の戦争に関してははっきりと立場を表明すべきと思う。もちろん単なる侵略戦争なんて、どんな理屈をもっても正当化できるもんじゃないが、わかりきっていることでも、改めて口にしなきゃいけないこともある。知名度や影響力はもちろんまるで比較にならないが、ぼくらライターだって同じ立場なんだし、「言っても無駄だから」なんて悟ったような言い訳はやめようと思う。それは今回の侵略戦争に対しても、CCCD問題に対しても同じことだ。

告知です。

 b u g − UK New Wave Special −

4月4日(金)20:00 〜 05:00 @Bullet's(西麻布)
¥2,500 (2drink)

DJ:小野島 大、今村 健一、ritz、24no
Guest DJ:森岡 賢(a.k.a. Soft Ballet)、石川 真一、松山 晋也、佐藤 英輔、久保田 稔人、油納 将志

UK New Wave の曲しかかからないイベントです。
「Disk Guide Series UK New Wave」持参の方はチャージ2000円に割引。
http://home.catv.ne.jp/rr/bug/
タイムテーブルなどは、↑上で後日発表します。