2002年3月12日(火)

 映画美学校試写室で『奇跡の歌』。『ニューヨークの恋人』のマーティン・デヴィッドソン監督の作品。音楽を主題にした一種のホームドラマで、かって人気ドゥーワップ・グループのシンガーで、さまざまな事情で音楽活動から引退している50歳の男が、葛藤を乗り越え歌を取り戻していく過程を描く。話はルーティンだが、水準の出来映え。ただし主人公の年齢設定に疑問。60年代半ばのビートルズの登場で自分たちのようなグループの居場所がなくなった、というセリフがあるのだが、60年代半ばなら主人公は20歳前後。いくらなんでも若すぎる。また主人公を演じるアーマンド・アサンテは、あまりにギラギラしすぎていて、心に傷を負って落魄の日々を送る中年男の悲哀、惨めさ、情けなさが全然出せていない。音楽場面はそこそこ楽しい。ゴスペラーズのファンはどうぞ。採点=6。GWにシネラセットでレイトショー公開。