2002年3月10日(日)

 渋谷クアトロで、MOST、渋さ知らズ、ブラッドサースティ・ブッチャーズ、プンクボイ。

 いきなりトップで登場したのは渋さ。総勢約30人が狭いステージにひしめきあうと、さすがに壮観だ。見たのは久しぶりだったけど、はるかにパワーアップしてて、最近の好評ぶりも納得。変な話、これだけメンバーが多いとギャラの配分も少なくなるし、たぶん儲けなんてほとんどないだろう。だから楽しまないとやってられないだろうし、実際当のミュージシャンたちが何より楽しんでいるように見えた。そういう意味ではアマチュアリズムの精神があるんだけど、そこはキャリアも腕もある人たちの集まり。自己満足にはまったくならず、きちんと客を楽しませる。その意味では、まさにプロの仕事。楽しめました。ただ暗黒舞踏とか状況劇場とか寺山修司とか、60年代中央線沿線的アングラ文化の香りがプンプンと漂うパフォーマンスは、きっと好き嫌いが分かれるだろう。

 どうやら渋さ目当てが多かったらしく、明らかに客の少なくなったフロア。続いて登場したブッチャーズ、3人しかいないとさすがにステージが広く感じる。演奏はいつも通りだったけど、客層がまるで合わないようで反応が薄く、気の毒だった。

 続くはプンクボイ。ロマンポルシェ。のロマン優光が、天井ぐらいまである脚立に乗って、ベースを弾き語る。……と書いても、この異様さは伝わらないだろうなぁ。何語だかわかんない歌詞をがなり、何をやっているのかさっぱりわかない曲を弾きまくる。どうやら「21世紀の精神異常者」をやったようだが、確信はない(笑)。弾くのを辞めていきなり客に手拍子を求めたときには死ぬかと思うぐらい笑った。でもこういうの、1回見たらもう十分という気も……。ちなみにプンクボイという名はPUNK BOYのローマ字読みで、山塚アイの命名だという話。

 そしてこの日の主催者であるMOST。PHEWと山本精一を中心とするバンドだが、山本が前日にギックリ腰になってしまい、欠場。代わりに渋さで出演した勝井祐二が加わったステージ。ギターからヴァイオリンに代わったということで当然ながらサウンドは大きく変わる。PILやギャング・オブ・フォー、ストゥージズといったガリガリのロックに、トランシーでプログレッシヴなニュアンスが加わる。勝井は過去に1回MOSTとやったことがあるらしいが、この日は急遽の出演で、この日初めてやる曲もあったりして舞台裏は大変だったようだが、その緊張感がいい方に出たようで、全員すごいテンションで、圧倒された。すごかったです。正直、レコードより全然いいと思った。

 ということで、どれも楽しめた一日。ライヴハウス通いって楽しい、と実感しました。