2002年2月1日(金)

 夕方までかかって、スピリチュアライズドの原稿をあげる。1月8日の日記で書いた、「ここ数年で最悪のインタビュー」の原稿である。あがってきたテープ起こし(これはぼくのもっとも信頼する通訳のひとり、丸山さんにお願いしたもの) を読むと、トンデモ通訳と英語をまったく解しないヘボ・インタビュアーのヘボ質問という三重苦にもかかわらず、しごくまっとうに、誠実に興味深い内容を喋ってくれているだけに、改めて残念な気持ちがしきり。なにせその場では、テープ起こしの内容の1/10ぐらい、それも誤訳だらけで返されただけだったのである。言ってみれば百点満点で50点程度のインタビューを、なんとか合格ラインまで持っていこうと四苦八苦。ここ最近でもっとも苦労した原稿だった。出来映えはみなさんが判断してください。次号『ミュージック・マガジン』で。今週はほかに『レコード・コレクタース』のカンタベリー特集もあり、毎日ヘンリー・カウとスラップ・ハッピーとアート・ベアーズとスピリチュアライズドを聴きまくる毎日だった。ヘンリー・カウ、今聞いても全然古びておらずすごいんだけど、毎日聴くもんじゃないですね。いやぁ、ヘヴィな一週間だった。

 それから外苑前のV2レコードに行って、モービーの新譜の音を聴かせてもらう。まだマスタリング前の音が数曲分届いただけだが、かなりの充実作の様子。この日聴いた限りでは前作の延長線上にあるような作りだったが、とにかく楽曲の充実が際だっていた。前作は800万枚も売れたそうだが、今回もすごいことになりそうだ。なんでも冬季オリンピックの閉会式でパフォーマンスをやるらしく、「OLYMPIC THEME」なるキタローみたいな曲もあったのはご愛敬。


 試聴のあとV2の担当中村さんたちとあれこれ雑談。アメリカのレコード会社も不況に突入していてコストカットが激しいとか、業界事情をあれこれ聞く。こんな仕事をやっているのに(やっているから?)、あまり同じ業界の人と話す機会もなく、やたら情報にうといので、こういう機会は助かる。

 深夜は恵比寿のみるくで、砂原良徳のDJパーティー。意外に、完全本気のダンス・モードのセットで驚く。終わってから少し話すが、心を入れ替えて今年もアルバムを出すそうです。原稿が大山を越した安心感で(まだ細かいのはだいぶ残ってるが)酒飲み過ぎて、どうやって帰ったか覚えてない(またかい)。