2002年12月19日(木)

 いや〜久々に興奮した。うん、あんなライヴは滅多にあるもんじゃない。モーサム・トーンベンダー@新宿リキッド。傑作『Light,Slight,Dummy』にともなうツアーの最終日一日前のライヴだけど、オーソドックスなロックらしいロックを聴いてこんなにドキドキしたのはずいぶん久しぶりな気がする。アルバムの資料に「オルタナティヴであること」という惹句があったけど、オルタナティヴであり、パンクであり、ロックンロールであり、そのすべてがあった。一年ほど前に同じリキッドルームで見たときは、若さゆえの勢いはあったけど、フル・サイズのライヴを持たせる力はまだないという印象だったが、やはり伸び盛りのバンドはちがう。構成も演奏も完璧だった。ぼくがこのバンドの魅力に気づくきっかけとなったフジ・ロック第一回出演時より、もっとすごかった。途中で武井が、ベースを放り投げタイコを叩き始め、藤田のドラムと乱打合戦になったときは、かのウルトラヴォックスのライヴ・ヴィデオ(『モニュメント』。確か曲は「The Song (We Go)」だったかな)のクライマックス・シーンを思い出して盛り上がってしまったし(こんな古いたとえ、誰がわかるんだか)、「未来は今」が演奏されたときには、コーフンのあまり思わず声を挙げてしまったよ。
 いや、なんか年甲斐もなくエキサイトしてますけど、この日は2デイズの1日目、もし金曜日の2日目に行くかどうか迷ってる人がいたら、悪いことは言わないんで、見ておいたほうがいいです。いま彼らはバンドとして一番テンションの高い、滅多にない時期に突入してるはずなんで、見逃すとあとで必ず後悔します。

 それにしてもこういうオーセンティックなギター・トリオのロック、ロックらしいロックでも、これだけ盛り上がれる回路が自分のなかに残っていたのは、われながら驚き。むかしジョン・スペンサーのライヴで衝撃を受けたときもそうだったが、自分がロック不感症になったんじゃなく、ロクでもないロックばかりが氾濫しすぎてるってことだな。「未来は今」モーサムトーンベンダーってことで、ひとつ。