2002年10月10日(木)

 ポリシックス@渋谷クアトロ。ツアー最終日。いつもながら元気一杯なライヴで、ステージ上での全力投球さ加減と、ヘロヘロな感じが、ますますギターウルフ化してるなぁ、とか思ったりして。技術的にもずいぶん向上しました。でも基本的に変わらないですね、彼らは。
 彼らの存在を最初に知ったときには、まだ若いということもあって、どんどんいろんな影響を受けて変わっていくんだろうなぁと思っていたが、いまのところそういう兆候はない。もしかしたらもともとそういうタイプのミュージシャンではないのかもしれない。もちろんそれが悪いというわけじゃないが、当初の刺激に慣れてしまうと、ちょっと物足りなく感じてしまう。彼らの表現は歌詞や音楽で何かを恣意的に語るという行為を意図的に排除しているわけで、そのぶん表現の深みとか味わいみたいなものは求められず、いい意味でも悪い意味でもドライで浅い。だから年齢を重ねて得られる成熟みたいなものも求めにくいわけで、そうしたアーティストが自分の音楽の新鮮さや生々しさを保つためには、常にいろいろな刺激を受けて変わっていく必要があると思う。電気グルーヴやコーネリアスがすごいと思うのはそういうところで、いまだに自らを更新し続けようとする姿勢が、リスナーとしても、インタビュワーとしても、評論家としてもぼくを惹きつけ続けてやまない理由なのである。せっかくデビュー前からずっと取材し続けているアーティスト、人間的にも「いいやつ」であるポリには、なんとか頑張って欲しいものだ。

 さて、来週水曜日から「音楽ライター養成講座」10月期がスタートします。詳しくはここを参照。半年間という短い期間ですが、「音楽について考える、語る」ということについて、きっと得られるものがあると思います。それがひいては、あなたの音楽生活を豊かにしてくれるはずです。ひとりでも多くの方のおいでをお待ちしてます。