2001年8月23日(木)

 乃木坂のキューン・レコードでラルク・アン・シエルのドラマー、ユキヒロのプレス・リリース用の取材。いつかこの日記で書いたラルク東京ドーム評を読んだ人なら、なぜに小野島が……と訝しがるかもしれないが、今度出る彼のソロ・シングルは、デフ・マスターのyou-miとのコラボレーションによる徹底したインダストリアル・チューンで、その関係でレコード会社の人が「これは小野島向けだろう」と判断し、ぼくも音を聴いてこれならできるとオファーを受けたというわけ。ユキヒロにはラルク加入のずっと前、ジキル在籍時に一回だけ取材したことがあるが(彼はそれを覚えていた)、彼がジキル脱退後に組んだユニット「オプティック・ナーヴ」は、当時(91年)の邦楽メジャー・アーティストとしては数少ないインダストリアル〜ノイズ・アルバムで、そのあとに出たダイ・イン・クライズのファースト『NOTHINGNESS TO REVOLUTION』(これもニュー・ウエイヴ〜インダストリアル風だった)とともに、当時の『ミュージックマガジン』誌上で割合高く評価した覚えがある。そのときからユキヒロの音楽指向は一貫しているわけだが、昨年出たラルクの『ectomorphed works』(ラルクの旧曲をユキヒロがリミックス/プロデュースしたアルバム)では、インダストリアル、ノイズからアンビエント、テクノ、ブリストル・サウンドまで幅を広げたユキヒロのサウンド・センスがよくあらわれている佳作で(……といっても、今回初めて聴かせてもらったんですが)、その成果が今回のソロ・シングル「ring the noise」に凝縮されているわけである。ちなみに今後you-miとはパーマネントなユニットを組むそうだ。ユキヒロはぼくがライナーを書いた『エレクトロニク・ボディ・ミュージック・ボックス』(アルファ・レコードからかって発売された)を持っているんだそうで、かってのヘタレな仕事を思い出して恥ずかしい限り(笑)。ユキヒロ氏は気取ったところもなく、淡々とした受け答えがベテラン(と言っていいでしょう)らしく余裕が感じられた。

 夜はNKホールで『BLACK LIST』。ミッシェル、ギターウルフ、ハイロウズなどが出るフジテレビ主催のイベントである。数日前にライジング・サン・ロック・フェスティヴァルで見たメンツばかりだが、別の雑誌の取材なので改めて出かけたわけ。ハイロウズとウルフは一部メニューを変えていたが、ミッシェルは最後の「CISICO」を除いてRSRFとまったく同じ。でもなぜかRSRFより良かったのは面白い。ミッシェルは開放的な野外より、ライヴ・ハウス的な密室空間の方が合うのかもしれない。ウルフはいつも通り(「ディズニーランドベイベー」「ミッキーマウスベイベー」とセイジが絶叫していたのは笑った)、ハイロウズも好演だったが、キング・ブラザースは退屈だった。帰りは話題の「ミッキーマウス・モノレール」で帰る。似合わね〜〜(笑)。