2001年2月20日(火)

 東銀座の松竹試写室で『ハード・デイズ・ナイト』。もちろん言わずと知れた『ビートルズがやってくる! ヤァ! ヤァ! ヤァ!』(64年)のデジタル・リマスター・ヴァージョン。内容については今更語ることもないが、ナンセンスなギャグの連続とスピード感のあるシャープな映像感覚の冴えは、いま見ても新鮮でヒップ。これと言ったメッセージもご大層なテーマもなく、ただひたすら<映像の快楽>を追求した潔さは、<音響派>がもてはやされる今こそ評価さるべき、か。歌詞の日本語字幕がついているのは親切。ビートルズって実に純でストレートで率直な歌を歌っていたんだな、と再確認。春休みに全国公開だそうです。

 終了後赤坂ブリッツでソニック・ユース。着いたときはOOIOOをやっていた。初期に比べればずいぶん音楽的になったように思ったが、なんだか体調が悪く、見ているうちに気が遠くなり、フラフラになりながらなんとか最後まで。ブリッツのフロアの空間が息苦しく感じられたのは初めてだった。
 気を取り直しソニック・ユース。オープニングが「ティーネイジ・ライオット」でオッと思うが、あとは始まりも終わりもない混濁としたギター・ノイズの大海。95年の『ウォッシング・マシーン』以来顕著だが、彼らの音楽はどんどん過剰なドラマ性やロマン性を排し、徹底してポーズや構えを捨てた自然体になりつつある。かっては非日常に突出する手だてだったノイズが、かくも日常的に聞こえるのはおもしろい。こうまでポップ・ソングのコケ脅し的なアクセントを排した音楽が、きちんとメジャー流通してブリッツを2日間埋めるぐらいの人気を集めているんだから、時代は変わるもの。