2001年12月8日(土)

 新宿リキッドルームでレンチ。数バンド出演のイベントで、会場に着いたときにはストロボをやっていた。「カジュアルなROVO」といった感じのバンド。なかなかの熱演で、ROVOが器楽的でストイックな方向に行ってしまった今、トランシーな快楽を求めるむきの需要に応えることができそうだ。
 レンチは、夏にエゾ・ロックで見たときは、野外イベントということもあってトランシーな方向を強く打ち出していたが、今回はよりハードでストロングな肉体性を強調したロック色濃い演奏で、エゾ・ロック時同様、最高だった。見るたびに良くなってる彼ら、ベテランとは言えまだ発展途上だ。人間的にも好感持てるし、応援したいところ。来年1月発表の新作もいい。
 終演後打ち上げに参加、彼らの所属事務所サード・ストーン・フロム・ザ・サンの社長に紹介される。「事務所名はジミヘンの曲ですね」と言うと、「日本人にそれを指摘されたのは初めてだ」と驚かれる。

 打ち上げ二軒目を途中抜けして、恵比寿ガーデンホールのSteady&Co.のリリース・パーティー。ライヴ取材です、一応。オールナイトということで20歳未満お断り。あからさまなお子様はいなかったが、オールナイトのパーティに慣れてないような子たちも多数。主役のライヴは……ドラゴン・アッシュとちがいパーティーっぽいノリで、悪くなかったんじゃないでしょうか。リップ・スライムのイルマリ君が、降谷建司より人気あるように思えたのは……気のせいでしょう、きっと。ちなみに今年のクリスマス・イヴの夜はリップ・スライムのみなさんと過ごす予定(ライヴ取材)。

 ところである映画系サイトを見ていたら、某邦画大手会社は、「試写会を見て作品を批判することは困る。批判するようなら試写状を出さない」と公言してるらしい。映画の世界は音楽以上に批判に対して神経質だとは聞いていたけど、「試写会を見る以上は賞賛以外は許さない」ってのもすごいね。まぁ名のある大御所評論家や影響力のある雑誌に試写状を出さないわけにはいかないだろうから、末端の弱小ライター対象なんだろうけど。ぼくなんかも一応某誌で映画評の連載を持つことになったとは言うものの、映画業界に於ける存在感など皆無どころか絶無なわけで、歯に衣着せぬ批判をガンガン書いていたら、いつのまにか各配給会社の試写会から一切締め出し、なんてこともじゅうぶんありうるのである。まぁそうなったらそうなったで面白いからここで報告することにしよう。なに、いよいよとなったら自腹で見ればいいのだ。そのうえで書く批判なら、誰にも文句言えるはずがない。当たり前だけど。幸いにも映画専業のライターではないから、その点は気が楽である。もちろん本業である音楽でも、筆を緩めているつもりは一切ないが。
 レコード会社にも上記映画会社と同じようなことを思っている人はいるにちがいないが、批判的なこと書いただけで見本盤送付を止められたりコンサート出入り禁止になったり、そこまで露骨なことをされたという話は……あるのかな、やっぱり。そういえば以前ミニコミ版「NEWSWAVE」をやっていたとき、あるコンサートに関して(読みようによっては)批判的な評を載せたら、某プロモーターから「今後一切取材お断り」と脅されたことがあったな。ま、しょせん力関係ということかもしれないが、今の音楽誌ってほんとに批判が載らないからね。なにせ某誌では、批判的な評を書いたライターに対して「もっと褒めろ」という指導が入ったりするらしいし。それもレコード会社からのクレームというより、その雑誌の自主規制らしいから始末が悪い。ともあれ今後も自分なりのスタンスでやっていくしかない。どこまで行けるかは、神のみぞ知るでしょう。