2000年8月5日(土)

 サマーソニック2000。ちょっと家を出るのが遅くなってしまったが、それでも1時ぐらいまでには着くだろうと思い午前10時半ぐらいに出たら、中央高速の大渋滞で、着いたのは午後2時45分ぐらい。すでに目当てのアレステッド・ディヴェロップメントは始まっていた。途中からしか見れなかったものの、アレステッド自体は大健闘だった。とにかく客のあおり方がうまいし、技術的にも素晴らしい。

 サマーソニックの会場であるコニファー・フォレストは何回か来たことがあるので様子はだいたい分かっていたが、やはりこの会場は狭い。しかも下がコンクリートなので、照り返しが結構きつい。チル・アウト・スペースが全然ないので、とくに見たいものがないときなど、カラダや耳を休める場所がない。フジロックより人口密集度が高いせいか、ゆったりと和みながら雰囲気を味わうというよりは、ひたすらお目当てのアーティストのライヴに集中する、といった感じ。その割にステージ前に間仕切りがあるのは、仕方ないことなのだろうが、やはり少し興ざめだ。
 
 アレステッドが終わって、セカンド・ステージに向かう。道を延々と歩いて、富士急ハイランド内のホールがセカンド・ステージになる。会場内は超満員。とにかく暑くて、空調が全然効いていない。会場ではちょうどスーパーカーをやっていたが、5分と耐えきれず出る。よほど好きなアーティストでないと、これはきつい。せっかくの野外イベントなのに、なぜわざわざ屋内の、それも全然冷房の効いてないホールで見なきゃいけないのかも疑問。

 メイン会場に戻るとしばらくしてドラゴン・アッシュが始まる。セカンド・ステージの方はイースタン・ユース。どちらもあまり食指が動かず、フード・スペース前の広場で、知り合いと雑談。そうするうち、ジェイムズ・ブラウンが始まりそうなので、ステージ前に移動。

 御大は御年70歳を超えるという割に元気そのもの。1時間20分ぐらいのステージで、ちゃんと自分で歌うのは半分ぐらい、残りは若手の女性歌手に歌わせたりして、御大はうしろのほうでちょこちょことキーボードをいじっているだけだったりするが、ステージ上の存在感は格別である。御大を座長としたレビュー形式のショウで、もちろんバンド・メンバーは全員スーツ着用。こういう場だと浮きすぎて、逆にかっこよかったりして。客席からペットボトルがステージに投げ入れられると怒りだし「もう一度そんなことをしたら即座にショウを辞める」と言い出したりするあたり、さすがソウルの帝王だけあってプライドは高い。正直言って声は全然出ていないし、ステージ上の動きも往年のキレは全然ないのだが、こういう伝統芸能的なショウは、まずはお約束を受け入れたうえで、たぷりと楽しむのが常道。あまりあらさがしするような見方は、かえって本質から遠ざかると思う。それにしても後半のヒット曲のメドレー、出るとこに出れば大受けなんだろうけど、サマーソニックでは咳として声なし。残念でした。でもロックばかりではなく、こういう人が出演することで、イベント自体に幅と奥行きが出ると思う。

 JBが終了してまもなく、大粒の雨が降り出したりして大騒ぎになったが、トリのジョン・スペンサーが始まるころにはやんだ。ジョン・スペは去年のフジロックでも見ているし、あまり新味はないはずだけど、さすがにJBのあとだけあって気合いが入っていたみたいだ。

 ということで、午後9時過ぎにすべてのプログラムが終了して、1日目のライヴはこれで終わり。2日目は見る予定がないので、さっさとクルマに乗って帰る。実質的に3つのアーティストしか見ていないのにあれこれえらそうには言えないが、フジロックのように、出ているアーティストは誰であれフェスティヴァル全体の空気を楽しむというふうではなく、ちょっと大規模な野外ライヴといった感じ。とくに第2ステージは野外フェスらしい解放感がないので、ちょっと残念だった。来年以降このイベントが定着するのは、いかに魅力のあるアーティストを引っ張ってこれるか、ということにかかっていると思う。逆にいえば、絶対見たいというアーティストがいなくても、イベント自体の魅力で客を呼べるようなフェスにはなりにくい、ということだ。