2000年4月7日(金)

 代官山のワイルド・コーポレイションでブランキー・ジェット・シティの取材。ここでは書けないちょっとしたアクシデントがあって、これまでにない緊張感のなかでのインタビューだった(メンバーとケンカしたわけじゃありませんよ、念のため)。

 そのあと京橋のメディアボックス試写室で『現実の終わり夢の続き』。バーニングと日活が製作、企画が奥山和由、主題歌がイエロー・モンキー、主演は『ビューティフル・ライフ』で好感度大幅アップの水野美紀ちゃんだが、監督以下撮影スタッフは全員台湾人という変わった製作態勢の映画。映画瓦版ではけっこう褒められていたが、ぼくは全然面白くなかった。とにかくなにもかもが粗雑で中途半端。水野美紀は映画の冒頭で殺される麻薬ディーラーの恋人で、その復讐に立ち上がるという設定なのだが、ありし日のふたりの関係や様子がまったく描かれないので、わざわざ台湾まで来て復讐に立ち上がるほどのモチベーションが見えず、最初から最後まで彼女の行動に心理的に共感できない。彼女に協力する柏原崇演じる男の行動やその動機もまったく不明。映画瓦版では、「それが気にならないのは、この映画の中でヒロインたちの行動が中心テーマになっていないからです。物語としては確かに日本人女性の復讐譚なのですが、奇妙なことに、この映画が本当に描こうとしているのは台湾ヤクザ内の勢力抗争なのです。ヒロインはいわば狂言回し」とあるが、その台湾ヤクザの抗争も話はありきたりだし、演出のまずさもあって、とにかく話がわかりづらく、新鮮さもない。台湾映画の水準がどうなのか知らないが、この程度のものなら、かの「仁義なき戦い」を持ち出さずとも、そこらのVシネマの方がはるかによくできている。ディテールも荒唐無稽そのもので、まったくのシロウト女性がさしたる訓練もなく拳銃をバンバンブッ放して、台湾ヤクザのアジトに単身乗り込んで相手を次々と射殺したり、衆人環視のショッピングセンターで殺人してもなにも咎められなかったり、「おいおい、そりゃねーだろう」と突っ込みたくなるような、おかしな箇所も一杯。もちろんいくら荒唐無稽でもそれが映画的カタルシスに結びつけばいいのだが、それもなし。「映画瓦版」では「アクション・シーンが特筆すべき出来」「北野武映画を上回る」などと書いてあったが、本気かね。大学の映画研究会の自主映画だって、これよりマシなアクションはいくらでもあるだろう。まして北野映画以上なんて、とんでもない。
 まったく笑わないヒロインを演じる美紀ちゃんは頑張ってるが、この脚本や演出じゃかわいそうだ。

 夜は渋谷で飲み。そのあと花見をしようということになり、代々木公園へ。すっかり暖かくなって、桜も満開。酒もうまい。先日ニュースステイションで久米宏が「日本人は桜の花を見るときに、すごく穏やかでいい顔をする。だから自分は桜を見ている日本人を見るのが好きなんだ」と言っていたが、やはり日本人には花見が欠かせませんな。