2000年3月19日(日)

 終日ルー・リードの新作『エクスタシー』を聴く。プロデュースに古いつき合いのハル・ウィルナーを迎えての1作で、ホーンやストリングスを加えソウル〜R&B色が多少強まってはいるが、まぁいつに変わらぬ傲岸不遜なルー・リード節が展開される。ディヴィッド・ボウイやイギー・ポップが自己の生命曲線の降下に忠実な作品を作ったのに対して、なんだかルーおやじはやたらと元気だ。58歳という年齢はそのままに、精神の筋肉増強剤を飲んでムキムキになったような圧倒的な気配が漂う。そういえばパティ・スミス(53歳)も新作を出すが、こっちも元気。この世代のNY組にはなにかトンでもない修羅場をくぐり抜けてきた者だけが持つような、ある種のしぶとさがあるみたいだ。ちなみにルーは4月19日、パティは4月5日に日本盤発売。

 ルー・リードという人はそばで見るとすごく深い皺だらけの人で、年齢以上に老けた感じがするんだけど、どうやらキース・リチャーズなんかもそうらしい。その世代の白人はそんなものかと思っていたら、去年来日したジェフ・ベックの記者会見に行ったら、皺なんかほとんどなくてとても若々しい肌をしていた。まぁたまたまベックが若いだけなのかもしれないが、これは若いときにクスリをやりまくっていたかどうかという違いじゃないだろうかという気がする。ま、根拠のない憶測ですが。