8日(水)

 久々に新宿へ飲みに行ったのだが、いつも飲んでいる渋谷あたりに比べるとオトナの街だなと感じた。街自体が<旬>のときを過ぎて、中年期にさしかかっているという印象である。浅草→銀座→新宿→六本木→渋谷と、東京の盛り場の中心は時代によって移り変わってきた。盛り場の<旬>とは、つまり若者がどれだけ集まってくるかということなのだが、その段でいえば、いま旬なのは渋谷、あるいは下北沢ということになるのか。新宿というとやはり60年代後半が<旬>だろう。学生運動やフーテンやフォーク・ゲリラなど、いわゆるカウンター・カルチャーとしての若者文化〜運動が盛んだったころの舞台が、新宿だったわけだ。つまりいま世間ではリストラだなんだとサムい立場に置かれている、団塊の世代の人たちにとっての「我が青春の街」が、新宿なのである。そのへんの気分は若松孝二の『我に撃つ用意あり』という映画によく描かれている。