2000年11月24日(金)

 昼間は表参道のビクターでスーパー・ソウル・ソニックスというバンドのヴォーカル、岸野義樹に取材、夜は幕張メッセで『エレクトラグライド』。アンダーワールドらが出演する屋内レイヴ・イヴェントで、言ってみれば『WIRE』の外タレ版というところか。幕張メッセの近くには千葉ロッテ・マリン・スタジアムがあり、一度京葉線で行ったときにはあまりの遠さに目眩がしたことを覚えているが、今回はもちろんクルマでむかう。にしても、やっぱり遠いですけどね。着いてはじめて、プロディジーと同じ会場であることに気づく。あのときは演奏の内容以前に、あまりの音の悪さに閉口した記憶がある。

 チケットは完売の盛況で、確かに人は多い。横浜アリーナなどよりはるかに大きい会場なのでさほど混み合っている印象はないが、この手のイヴェントはあまりゆったりしすぎていると閑散とした感じになるから、これぐらいの入りならいいところ。ただ横アリのようにフロアとそれ以外のスペースが分離しておらず、言ってみれば会場全体がフロアなのは好き嫌いが分かれるだろう。暗いので、思いもかけぬ知り合いと出くわす率も低い。音はPAの充実もあってか、思ったほど悪くない。

 着いてすぐオービタルが始まるが、これはかなりいいライヴだった。だが肝心のアンダーワールドがいまいち。かなり長い演奏だったということもあるが、どうも新味に欠ける印象だった。ダレン・エマーソンが抜けてふたりになったのに3人時代と変わらないのを肯定的にとるか否定的にとるかだが、どうも今後の方向性を決めかね、結局安全策をとっているだけのようにも思えた。これなら家でDVDを見てる方が感動するなぁ……とか言ったりして。その前にやったアンディ・ウエザオールのトゥー・ローン・スウォーズメンの方がはるかに良かった。ソリッドでタイト、ダビーな決めワザも織り込みつつ展開するサウンドは充実の一言。リッチー・ホウティンのDJも相変わらずハードでアグレッシヴで○。ルーク・スレイターが期待ほどではなかったのが残念だったが、メンツの充実度も含め、なかなか楽しいイヴェントだったと思う。

 ところが個人的にはえらいアクシデントがあって、大騒ぎだったのだ。アンダーワールドの最中で、なんとクルマのキーを落としてしまったことに気づき、大パニック。このでかくて暗い会場では、とても探し出すのは不可能。イヴェントが終わり会場が明るくなるまで待つか、諦めて電車で帰ってスペアキーをとってくるか。まさか拾ったキーでクルマを盗むやつはいないだろうが、後始末の面倒さを考えてげんなり、とてもアンダーワールドの演奏に集中するどころではなくなってしまったのである。佐藤英輔には「カッコワリー」と馬鹿にされるし。ところがアンダーワールドの演奏が終わり念のためにとインフォメーションに行くと、なんとキーが届けられていた! 黒いキーなので暗闇のなかでは目に付きにくいはずだが、よくぞ見つけてくれました。素晴らしい!いやぁ、みんないい人ばかりだ(爆笑)。こんないいイベントは世界中探してもないぞ(←馬鹿)。
 とりあえずこの場を借りて、キーを拾って届けてくれた人にお礼を申し上げます!ありがとう!お会いする機会があれば、鹿浜「スタミナ苑」の焼き肉でも奢らせていただきますよ!いやぁ、日本人に生まれて良かった(滝涙)。
 ということで、明け方前には無事帰宅。めでたしめでたし。しかしひとつ疑問なのが、もしキー紛失事件がなかったら、アンダーワールドの評価はどうなっていたか、ということである。これ、イベント評書くことになってるんだけどなぁ。ま、あとから考えよう(笑)。