24日(月)

 犬のことでも書こうと思っていたら、音楽業界ネタで爆弾級のニュースが。ワーナーとEMIの合併である。

 もちろんぼくのような極東の僻地の、そのまた最末端の業界人が詳しい事情など知るはずもないが、今年後半をめどに合併といってもそれはアメリカやヨーロッパでの話で、日本の法人が再編されるのはたぶん来年以降のことだろう。とくにEMIは東芝との合弁だから、整理に時間がかかるはずだ。
 まぁエンド・ユーザーには関係のない話といえばそうなのだが、契約アーティストの見直しなどがあっても不思議ではないし、いろんな意味で業界の勢力分布も変わっていくだろう。ひとまずフリーランスの人間としては、親しくさせてもらってる制作や宣伝の人はあまり動いて欲しくないな、というのが本音。

 『エレキング』29号に野田努、渡辺健吾、三田格の3氏による「90年代を振り返る」という座談会があり、興味深く読んだ。日本のテクノ・ジャーナリズムを引っ張ってきたと言える3氏が、いずれもテクノを巡る現状に、かってのような熱を失っていった様子が淡々と語られ、その創生期に彼らが思い描いていたような理想とはかけ離れてしまった日本のテクノ事情が明かされる。まぁ特に最近の野田さんのテクノに対する論調の変化や、テクノ以外の音楽の紹介により熱心なように読めるエレキングの誌面なんかを見ていると、そんな諦観はなんとなく察することができた。まぁそうは言っても、年若いテクノ大好きなエレキング読者には、この座談会の内容はショッキングだと思う。要はテメエたちに力がなかっただけじゃねえか、と批判することは可能なのだが、ここでどうしてもこういう話をしておきたかった彼らの気持ちもわかる。「なにが好き?」「テクノ!」と単純に答えられない風潮になってきた、という野田さんの発言に、かってロックが辿った道をテクノもまた辿ったんだな、と痛感した。