3日(水)

 リキッド・ルームのジャングル・ブラザーズを見に行く予定だったが、どうしても仕事が終わらず断念。ぼくはだいたい、一旦手をつけたら最後まで一気に書き上げないとリズムがつかめない方なので、今日みたいに中断しなきゃライヴに行けないなんてときには非常に困る。ひとたび中断すると、またペースをつかみテンションを上げるのにすごく時間がかかるのだ。それにしてもジャンブラ。フジ・ロックでも見逃してるしなぁ。悔しい。

 紛糾しまくる工藤問題。ついにダイエー中内オーナー自ら、東西対抗戦がおこなわれた東京ドームに出向き工藤に謝罪。昨日発表した文書はわずか2時間で撤回され、オーナー名で工藤あてのおわびの文書まで発表した。いやぁまさに茶番劇。ドタバタもいいとこ。めちゃ面白い。たぶん昨夜のニュースステーションでの工藤・城島の出演が決定的だったのだろう。世論を味方にした工藤の作戦勝ちである。これでダイエーに残るにしろ、読売に移籍するにせよ、工藤の要求はほぼ百%通るはずだ。それにしても驚くほどしたたかな工藤に対して、ダイエー・フロントの無能さ加減にはあきれる。
 ただ、もし工藤が残留した場合、他の選手がどう思うだろうか。去年の横浜の佐々木みたいに、あいつばかりがいい目みやがってと、やっかみの対象になって、チーム内に亀裂が走る可能性がある(もう工藤はナインから浮いているという話もある)。工藤の要求が通って大幅年俸アップ、複数年契約なんてことになったら、他の選手にしわ寄せがいくに決まっている。
 それにしても、せっかくFAしても全然注目されないまま、国民栄誉賞監督の電話ひとつで撤回しちゃった吉永も情けない。自分に構ってくれないからってダダこねてる子供みたいなもんじゃん。

 うう、それにしても日本シリーズ中よりもこの手の話題の方がはるかに燃えるのはなぜ? トラブル好きの性向かしら?

 たぶん来年早々ぐらいにイギリスででXLレコーディング、アメリカではインタースコープ、こっちではソニーからデビューするマンチェスター出身の新グループ、STROKE。U2とシールとストーン・ロージズとレディオヘッドをあわせたような音で、内省的で生真面目だがスケール感あり。いまから注目しておきましょう。

 「ワッツインエス」最新号が届いたのでパラパラと斜め読み。過日この欄で触れたように、この号をもって休刊だが、雑誌全体をみても編集部からの休刊のお知らせはわずか1カ所、1/4ほどのスペース(おまけに広告スペースの上の余った場所)に、無署名の、まるでお役所の官報みたいな味もそっけもない通知文が載ってるだけ。前号まではよく誌面に登場していたスーパーバーザー増井修氏や副編集長(実質的には編集長)の鮎沢裕之氏らの休刊にあたっての読者への挨拶など、どこを探しても載ってない。
 なんだかなぁ。結局この雑誌は、編集者の誰ひとりとして愛情も情熱もないまま作っていたってことがよくわかる。休刊の告知よりも増井氏の新雑誌の告知の方がはるかに大きなスペースを使ってるぐらいだからね。「いよいよ新雑誌創刊の準備が整いました」だってさ。つまり休刊が決まる前から新雑誌の企画を進めてたってことなのかな。だとすると、彼らを信頼して「ワッツインエス」を一生懸命読んでた読者は、ずいぶん馬鹿にされたもんだと思う。

 雑誌を潰した経験はぼくにもある。そのうちのひとつは出版社の意向で、読者に事情を説明する間も与えられないまま突然の休刊だった。もう1回はリニューアルして再出発することを宣言したにもかかわらず、種々の事情で断念せざるをえなくなり、そのまんまになってしまった。前者はどうしようもなかったけど、後者はぼくの力不足だったから、悔いが残ったし、読者には申し訳ないことをしたと思っている。当時の読者への借りが帳消しになったなんて、もちろんいまでも思っていない。いつとは約束できないけど、いつか必ず返すつもりだ。雑誌の終わりは突然にやってくるから、なかなか読者に事情を理解してもらうのはむずかしいんだけど、できる範囲で誠意を尽くすしかないだろう。

 ところで増井氏の新雑誌はソニーマガジンズ刊行ではない。ということは「ワッツインエス」にとっては競合他社の商品を親切にも告知しているわけだ。広告料はとってるのかな。