24日(水)

 スピッツのベスト盤が12月に発売になるが、マネージメント・オフィスのオフィシャル・サイトに、メンバー名で「このベスト盤の発売はレコード会社(ポリドール)が勝手に決めたもので、自分たちの本意ではない」という意味の声明が発表され、話題になっている。ぼくの立場上、ヘタなこと書くとマズイことになりそうだけど、今日はこの話題。
 スピッツとは全然つき合いがないし、レコード会社のスピッツ担当者も知らないので、どういう事情があったのかわからないが、そのHPの文面を読む限りでは、考えられるケースはいくつかある。

●年末商戦にむけ、ポリドールが会社として目玉商品がなく、事業計画の達成のため、どうしてもスピッツのベスト盤が欲しいと考え、アーティスト側もレコード会社への義理があって、不承不承納得した。
●レコード会社とスピッツの契約で、どうしても今年末までにアルバムを出す必要があり(何年間で何枚のアルバム、というような契約だったとか)、オリジナルは無理なのでレコード会社はベスト盤を要求したがアーティスト・サイドは納得せず、しかし契約は守らないとまずいので、不承不承納得した。

 というあたりかな。あるいは、

●レコード会社だけでなく、アーティスト側もしくはマネージメント側としてもベスト盤をリリースしたい事情が出てきたが、これまで「ベスト盤は出さない」と言明していた手前カッコ悪いので、レコード会社を悪者にしてみた。

 ということも考えられるが、まぁこれはうがちすぎでしょう。
 草野マサムネの「これからも音楽活動を続けていくことを大前提として考えると」という、なにやらものものしい言葉からすると、契約関係上やむなく、というのが妥当な見方だろう。つまりここで意地を張ってベスト盤発売にあくまで抵抗していると、「音楽活動を続けていけなくなる」可能性があった、というふうに読めるからだ。契約不履行のペナルティとかね。レコード会社と事務所の契約形態は、原盤権の所在も含め千差万別だし、またそれぞれの力関係やまわりの状況次第で、契約を厳密に運用するかどうかも変わってくる。だから一概には言えないけど、スピッツのような「金になる」(レコード会社から見てね)アーティストの意向を、さしたる根拠もなく完全に無視できるほどポリドールの立場が強いとは到底思えないし、また本当にメンバーや事務所が納得できないような理不尽なゴリ押しで決定したのなら、移籍という選択肢だってあるはずなのに、そこまでこじれているわけではないようだから、アーティスト側も納得せざるをえない事情があったと考えるのが自然だ。もちろんそれはバンド側のアーティスティックなこだわりなどとは関係のない「オトナの世界の事情」だったのだろう。あるいは、納得していなかったのはアーティストだけだったのかもしれない。
 なお以上は、ぼく個人の憶測にすぎないので、あしからず。まちがってたらごめん。