19日(金)

 ついに見たぞ〜〜〜『ファイト・クラブ』。六本木の20世紀フォックス試写室にて。念には念を入れて50分前に行ったらさすがにまだ人影はまばらで、ど真ん中の特等席だった。

 確かにこれは前評判通り、好き嫌いがはっきり分かれそうな映画。誤解を恐れずに言えば、子供じみた言い方になるが、これははっきりとロック、それもハード・ロックの感覚である。カラダの奥底からわき上がってくる極限の暴力衝動と、それが発散されたあとのたとえようもないカタルシス。ショッキングなラスト・シーンのあとに主人公の眼前に広がる光景は、まさにこの映画の本質が「コンチクショー、なにもかもぶっこわしてやる!」という、ハード・ロック・ファンなら誰でもわかる、あの感覚にあることを示していると思った。まぁそのロック感覚は90年代のいまとなっては、少々オールド・スクールなものであることは確かなんだけど、逆にここまで徹底してくれればある意味爽快だし、この生々しい肉体性の誇張は逆に現代社会の病理をも示している。この映画も『シックス・センス』ほどでなくても、ラスト近くに、あるどんでん返しが用意されているのだが、それを見てこの作品は『マトリックス』の裏返しでもあるような気がした。頭の後ろのプラグで繋がった電脳世界と、生身の肉体をぶつけあう「格闘クラブ」は表裏一体だし、管理社会から落ちこぼれかけた主人公が、別の世界を体験することで現実では得られないカタルシスを得るという意味で。あまり詳しく書くとネタバレになるのでこのへんにしておくが、一度は見る価値あります。2時間19分はちょっと長いかな。もう少し短くできた気はしますが、まずはデヴィッド・フィンチャー・ファンは納得いく出来映えだと思う。まぁ「セブン」よりは観る人を選ぶでしょうけどね。

 正月映画も主だったものはだいたい見終わった。あとはシュワルツネッガーの『エンド・オブ・デイズ』ぐらいかな。全部見終わった時点で、一覧にして採点するつもりです。お楽しみに。