「イエス・キリスト!! そ それが敵をも愛せよ 右の頬を打たれれば 左の頬をさしだせと教える…とほうもない神の名か!?」

FILE#106「格闘士ローマの星」(画:ふくしま 政美)



週刊少年チャンピオン連載/1976.50号〜1977.32号

●あらすじ:
西暦63年ローマ。元格闘士であった父から幼い頃よりスパルタ教育を受けたアリオン。彼は無敗を誇り、市民から「ローマの星」として崇められる存在だ。しかし、それを心良く思わない暴君・ネロの策略により敵国の王女・ライザと戦わされて、アリオンの評判は転落する。彼の機転で一命を救われたライザだったが、アリオンに処罰が及ばせぬために自ら命を断ってしまう。以来一転して悪魔のような格闘士に変貌し自暴自棄な日々をおくった。そんなアリオンを救ったのは王女の妹・ロザリアとの出合いだ。キリスト教徒の彼女の考え、振る舞いにアリオンは自らの新しい道を見つける。一方幾多の刺客をぶつけても倒せぬアリオンに、ネロはライオンとの戦いを命じる。しかもライオンの背にロザリアを括りつけて。彼女を庇いながら戦うアリオンは死闘の末ライオンを倒すが、爪にやられ失明する。この戦いに感激した市民は正義に目覚め、戦いの首謀者ネロを打ち倒すべく立ち上がった!盲目のアリオンの指揮の元、ネロを人質として戦局を有利に進め、ローマの地から遠くアルプスのふもとまで脱出に成功する。その後疑心暗鬼で自ら命を断つネロ。教徒達の新たな指導者となったアリオンはロザリアと二人で平和に暮らすのであった。

●BONはこう読む!:
今回の復刻でようやく読めた作品。予備知識がなくてまったく白紙の状態だったから仮死の秘術には見事騙されてしまった。(でもゴリアスとの戦いでは首の骨が折れて皮膚を突き破ってた
あれは死んでるでしょう一騎先生!)巻末の解説等を読むと原作者と漫画家の相性というのが作品にどれくらい影響するのかという事がよく分かる。名作となりえた可能性を持ちながら、両者を取り囲む状況がそれを潰してしまったのは残念だ。
    

●単行本:
芳文社コミックス全3巻
美術出版社 全3巻

●その他:※芳文社版コミックスの1巻には、冒頭9pが抜けている。