「こよなくロマンチックな伝説とこの生々しいまでのシンボリック!所詮これが男と女の実体であり愛なるものの究極だ」
FILE#107「恋人岬」(画:牧 美也子)

週刊明星連載/1976.6/13号〜1977.6/12号、1977.7/10号〜1978.6/11号(PARTII)
●あらすじ:
心を通わせながらも別の女性に愛した男を奪われた失意から、グアムの名所「恋人岬」で自殺をはかろうした一城火沙子。しかし不思議な魅力を持った青年・泉明日彦に救われた事から、彼女の人生は波乱に巻き込まれていく。花形TVプロデュ−サ−の職を自ら失い、事故で重傷を負った妹の手術費を稼ぐために銀座のホステスに。その美しさから一躍売れっ子になった彼女に執着する社長との痴情のもつれから、妹を今度は失明の危機にさらしてしまう。しかし度重なる襲う不幸を影から支える2人の男がいた。一人は人気俳優となった自分を管理するために芸能プロダクションを興させ、マネ−ジャ−として芸能界にカムバックさせた明日彦。そして憎まれ役を演じながら敵対する立場から彼女を成長させようとする男、秋月照之。今は妻と別れている彼こそが、火沙子に自殺をはからせた原因を作った男なのだ。奇妙な3角関係は、火沙子が秋月の真意を理解した時終決した。半月後の結婚を約束し、想いを実らせ幸せの絶頂の火沙子。2人を祝福する明日彦は彼女を初めての出会いの場所「恋人岬」へ誘った。実は火沙子への想いを諦めていない彼は、永遠に自分のものとする為に彼女を道連れに恋人岬から身を投げた!駆け付けた秋月の目の前に恋人岬の壮絶な夕映えが写っていた。
●BONはこう読む!:
映画化されながらもマイナ−に属する作品だが、それは内容が劣って いるからではない。掲載誌が女性誌だった事や単行本が一度刊行されたきり(後に全集の一作として刊行)な事などの外的要因ではなかろうか?梶原氏の濃ゅ〜い原作に作画が良くマッチしていて主人公の波乱な人生をよりドラマッチックに描いていて読み応え十分!まさに隠れた名作といえる一品だ。映画の展開は連載の途中だったので中途半端な出来でイマイチだが、完結された内容までをメデイア化したら(個人的には連続ドラマ)面白いかもしれない。俺は見たいぞ!
●単行本:
名作ロマン劇画シリーズ全7巻
梶原一騎傑作全集全4巻
●その他:※映画化