「これは かぎりなきチャレンジャー、挑戦者の宿命に生まれついた男の燃える青春記である!! 山にとりつかれた男が、そこに山のあるかぎり より高峰をめざして、登りつづけるように そこに強敵のいるかぎり、はてしなき戦いにとりつかれた青春の炎の詩である!!」

FILE#102「マットの獅子王」(画:小畑 しゅんじ)



少年キング連載/1976.19号〜1977.20号 ※資料協力:ミスターKさん(感謝!)

●あらすじ:
昭和51年、格闘技世界一を目指し世界中の強者と戦い続けるアントニオ猪木。彼はそのチャレンジ魂はいかにしてつかんできのか…?幼少の頃、一家で移民したブラジルで過酷な生活を強いられながらも前向きに生きる猪木。そこへ遠征にやってきた力道山のファイトに刺激を受けプロレスラ−になることを決意する。数年後、弟子入りを許可された猪木は、祖国日本で修行の日々を送る。完敗のデビュー戦。一方同期のライバル、ジャイアント馬場が着実に成長していくことに猪木は焦りを感じる。しかし、昭和36年のWリーグ戦でカール・クラウザーのキャッチ・レスリングに魅せられた猪木は、そこに自身の求めるスタイルをみる。師・力道山の教えに支えられながら懸命に努力を重ねていった猪木に第5回Wリーグ戦出場のチャンスが舞い込んだ。しかし、結果は無惨な再下位。失意の猪木に、恩師・力道山の死の悲しみが重なる。苦境に立つ日本プロレス界を救うべく、初の海外遠征に発った猪木は最初の地ハワイで3戦無敗の成績を納め単身で本土アメリカへと渡ることになる。そこで彼を待ち受けていた馬場に、海外遠征の現実と厳しさ教えられる。自身の帰国をのばしてまで教えたかったという馬場の好意にうたれた猪木。その忠告を胸に秘め、新たな遠征先へと旅立つのであった。

●BONはこう読む!:
読んでいくうち、1回の連載分にト書きや吹き出しのない見開きやコマが多く見受けられてくる。それを映画的表現なんだと好意的に解釈するも良し、原作の量が少なくて苦肉の策として頁をかせいでいるんだなぁと批判的に解釈するも良し、な一作。自分は後者派なんだけど(笑)。猪木自身のエピソードは確かに波乱だし、ネタとしては充分に面白い“ハズ”なのに、それが活かしきれている、とはお世辞にも言いきれない残念作。中途半端で終わった猪木伝の続きは4年後の「列伝」の“懐かしのB.I砲”で描かれた。


●単行本:
マンガショップ刊/全3巻

●その他:
※構成に真樹日佐夫氏がクレジット。
※第1部「若きライオンの詩」で終了。