「人にはな、とくいなものと、にがてなものがある。たいせつなのは さいごまでやりぬく がんばりだ。」
FILE#46「たいよう先生」(画:石井 いさみ)

小学1年生連載/1969.1〜3月号→小学2年生連載/1969.4〜9月号
※情報協力:rutlandさん(感謝!)※資料協力:udara&kudaraさん(感謝!)
●あらすじ:
もぐら長屋に住む正太くんは貧しい小学1年生。だがPTA費も給食費も払えない家庭環境故にひねくれて、登校もろくにしていない。3学期が始まる正月、正太は一人の男に出逢う。不登校を弱虫のすることと語る彼は、正太の通う小学校の新任教師・日野先生であった。担任でもある彼は正太を発奮させることで、登校を続けさせるだけでなくクビをかけて良い子に指導することを校長と約束していた。日野先生の優しくも厳しい言葉に、正太は次第に心を開いていく。ある日。ひき逃げ事件を解決し、クラスの人気者となった正太の前にアメリカ帰りの転校生・花田が現れた。野球でもレスリングでも負かされてしまったばかりか人気者の座も奪われた正太は、野球によるリベンジのため特訓を開始。それを知った花田も対抗心を燃やす。二人の確執をしった日野先生は、正体を隠して両方に野球のコーチをした。そして試合の日。日野先生に鍛えられた成果を互いにぶつけあった二人は、憎しみを水に流し理解しあう。そのスポーツ精神を教えることが日野先生の狙いだったのだ。しっかりと手を握りあう二人を見て満足そうな日野先生。彼は太陽のように二人を、そしてクラスのみんなを照らしていくだろう。
●BONはこう読む!:
掲載誌から考えても分かるように、読者をハッキリ限定して作られた数少ない梶原漫画。7〜8才相手だから物語もいたってシンプルで“薄味”なのは仕方ない。だけど余分なものがない分、読者に伝えたい部分(“強い子”とは?“正しさ”とは?等)がより分かりやすくなっている。ヤクザを登場させたり、主人公を鍛える為に日野先生が“天狗”に扮装したり、チヤホヤされて主人公がダメになる展開など、子供向けながらもしっかり梶原作品となっているからあなどれない。
●単行本:未刊行
●その他: