「あくまでも無言 そして 表情ひとつかえぬ 鉄のようにつめたい鉄人レ−サ−」
FILE#23「鉄人レーサー」(画:堀江 卓)


週刊少年マガジン読切/1966.41号
●あらすじ:
インジアナポリスのレース場で再起不能の重傷を負い世間から姿を消していた速水次郎。彼は勝利のために手段を選ばぬ非情の鉄人レーサーとして甦った。ブラジル・パリ・ロンドンで連戦連勝を続ける次郎。一切しゃべらない彼のそばには、元レーサーで車の設計師の兄・慎太郎の姿があった。彼等の目的は一つ。インジアナポリスでイタリアの不敗の王者グレート=ヒラーに敗れた屈辱を晴らす事だ。運命のレースは開かれた。恐れを知らない殺人的な運転をする次郎にあせりを感じるヒラー。壮烈なトップ争いを繰り広げ、次郎とヒラーの一騎討ちとなった。最後の一周で次郎のペースに巻き込まれたヒラーはカーブで運転ミス!新記録を達成して次郎は優勝を手にする。脱出したヒラーに駆け寄り勝利を宣言する慎太郎。その時次郎の車が出火した!炎に包まれる次郎の溶ける皮膚の中からメカが…。彼は慎太郎が復讐の一念で作ったロボットレーサーだった。本物の次郎は例の事故で死んでいたのだ。その後鉄人レーサーが生んだ幻の記録は、世界のレーサー達の目標となりレース界は発展していく。しかしその事実を知る事のないままいつしかレース界から姿を消していった…。
●BONはこう読む!:
ロボットのレ−サ−を使ってまでヒラ−に勝ちたいという慎太郎の気持ちが理解できない。弟の事故だって自分の運転ミスだし。ヒラ−との 因縁とか、弟の死ぬ間際の願いとか、彼の復讐心の背景となるエピソ−ドが欠けていることがこの物語を浅い印象にしていると思う。ちなみにこれは、私の想像だが彼等の名前の由来は、あの石原兄弟から取ったものではないか?兄が石原慎太郎で弟は(裕)次郎。だとすると、この話は兄弟愛というテ−マも隠れているのではないだろうか?(って考え過ぎか。)
●単行本:未刊行
●その他: