「白い魔神…どうせ文明にとりのこされた現地人たちの迷信であろうとおもった…。しかし、なぜかそれが、父のゆくえ不明に関係ありそうな予感が、ぼくをおそったのだ…。」

FILE#26「白い魔神」(画:川崎 のぼる)



少年マガジン連載/1967年3/4号〜8号

●あらすじ:
氷点下60度という街ベルホヤンスクに降りたった鳴海和彦。2年前、毛皮を求め行方不明となった父を探しにきたのだ。ガイドとして雇った少年・バルルと共に父がいた小屋へ行くが、突然ナイフで和彦に襲いかかる!彼の父も現地のガイドで、和彦の父に雇われ行方不明になったため殺されたと考えていた。もみ合う2人の前に突如白い魔神が現れた!これが父のかたきであると気付く2人。魔神の騒ぎ聞きソ連陸軍がきた。探索のガイドを引き受ける2人が乗ったタンクの前にまたも姿を現す魔神はバルルを襲う!和彦の機転で危機を逃れるが魔神(正体はマンモス)は急所の鼻をナイフで刺された痛みに狂い後を追いかけてきた!このままでは町を襲ってしまう危険を避けようと、和彦とバルルはタンクに乗り込むと反対方向へ走り、マンモスも後に続いた。タンクごと体当たりするが弾き飛ばされ切り立った絶壁の断崖に転落、マンモスも崖下に落ちてきた。その時、横穴に逃げろという声に危機を脱した2人の前に現れたのは和彦とバルルの父だった。マンモスの毛皮を奪うべく密かで生きていたのだ。再会を喜ぶ親子達。一方タンクとマンモスの墜落のショックで断崖の氷が崩れマンモスを埋め尽くす。「白い魔神」の最後だ…。

●BONはこう読む!:
全5話からなるこの物語。各ラストシ−ンで必ず次回へ興味を引かせるために、呷る危機感の描写が上手い。肉親を殺された恨みを果たすため巨大なモノに挑むというシチエ−ションは以前同じコンビで書いた短編「大魔鯨」と似ているが、悲劇的なラストに比べてこちらはハッピ−エンドで読後の印象も良い。

●単行本:
サンコミックス「大魔鯨」(※全1巻)に収録。

●その他: