「おれもコンチワだ 魂知和(コンチワ)の和はキックとの和 根性と研究心で どんなにつらくても どこまでも どこまでも くらいついていくぞ」

FILE#45「キック魂(だましい)」(画:古城 武司)



別冊少年マガジン読切/1968年11月号 ※資料協力:梶バカさん&BOSSさん(感謝!)

●あらすじ:
上京した琉球空手の天才児・虎手丸三四郎はTV番組「紅白なんでも合戦」に出演し、得意の空手で世間の注目となる。若くて野心溢れる彼は、キックボクシングへの転向を図り、富みと名声を得ようと考えていたのだ。さっそく「キックの鬼」沢村忠を擁する野口ボクシング=ジムを訪れる入門を果たす三四郎。しかし、己の力を過信する彼は地道な練習をさぼりジムで居眠りの日々だった。また先輩達を見下した態度に反発も大きかった。見兼ねた野口社長は、三四郎に試合をさせる事にする。楽勝気分でリングにあがるが、対戦相手に空手の技が通用せず無惨なKO負けとなる。運び込まれた病院のベッドで、自分の思い上がりとキックの奥深さに気付いた三四郎は生まれ変わった。退院後3ヶ月の間、真摯な態度で練習を重ねて、自分を相手と再び戦う事になる。これまでの短所を克服し成長した三四郎は、巧みな攻撃で相手を痛めつけ、必殺の垂直二段げりでKO勝ち。解説を務めた沢村はアナウンサーに、かつて自分にも同じ経験があったと語り、ゆえに三四郎にも同じ試練を与えた事を打ち明ける。会場の暖かい拍手と声援に包まれて、三四郎はキックボクシングの魂を胸に刻み、新たなる栄光へと羽ばたくことを誓うのであった

●BONはこう読む!:
タイトルから連想して一連の沢村忠プバガンダ漫画と思いきや、キックの素晴しさに目覚め精進する少年の物語だ。コアな梶原漫画ファンなら、あらすじを見て思い当たる作品があるだろう。本誌と同じ1969年11月号の「まんが王」で連載された『格闘王V』がそれだ。1969〜70年という梶原氏が最も多忙だった時期だけに、やっつけ仕事的な印象は否めない。ちなみに魂知和(コンチワ)とは、魂=根性、知=研究心、和=チームワークで第50回高校野球選手権大会で沖縄旋風を巻き起こした、興南高校の合い言葉らしい。タイトルの「キック魂」の「魂」にも引っ掛けてる訳ですね。ふむ。

●単行本:未刊行

●その他: