「レースは車の性能くらべでもなければ 運転者(ドライバー)の技術(テクニック)の見せ合いでもない 命を賭けた 男の争い(レース)なんだぜ」

FILE#42「レーサーの喪章は赤いバラの花」(画:宮谷 一彦)



ヤングコミック/1968.4.23号

●あらすじ:
ヘアピン・カーブに加速させたまま突入する"ヘアピンあおり"で王者グレンジャーを破りGPレースで優勝した槇俊彦。彼は自分の命に何の未練も持たない地獄のレーサーと呼ばれていた。ある日新興自動車会社のシルバーアロー社の社長から自社の宣伝の為にスポーツカーレースへの参加を依頼される。その打ち合わせの場に向かう途中美しいパリジェンヌと出会い引かれ合う。レースは始まった。序盤苦戦を強いられも残り3周の時には3位をキープ。"ヘアピンあおり"で一気に勝負を賭けようとしたその時、何故かハンドル操作を誤りヘアピンを曲がりきれずに壁に激突し、即死する。死の間際、彼の目に最後に映ったのはフロントガラスに飾った恋人からのプレゼントの薔薇の形のキーホルダーだった…。槇の死を知らせる新聞を前に微笑みを浮かべる男、シルバーアロー社のライバル会社・ペガサス社の社長だ。シルバー社の優勝を阻む為に、槇を罠にはめた事が成功した事を喜んでいたのだった。その傍らにいる女・父の命令で槇に近づいた女・そうあのパリジェンヌはペガサス社の社長令嬢だったのだ。父の命令とはいえ、一人の天才レーサーの命を奪った事に彼女は複雑な表情を浮かべるのだった…。

●BONはこう読む!:
何回読んでも理解に苦しむ作品である。槇の死の原因は何なのか?女性への愛が命への執着を生み、それが地獄のレーサーをただのレーサーに変えてしまい、結果ヘアピンあおりを失敗して死んだのか。それとも偶然の事件なのか?様々な解釈がある味わい深い作品…ていうより唯の失敗作なんじゃないの。これ?

●単行本:未刊行

●その他:
※構成に真樹日佐夫氏がクレジット。何故か主人公の名前が途中で変わっている(槇俊彦→槇俊介)。