「たとえスターや英雄になれなくても自分なりに努力している人は…他人の成功や人気を喜びはするが…ねたみなどしない!!」

FILE#25「挑戦者AAA」(画:永島 慎二)



少年画報連載/1967.1月号〜12月号

●あらすじ:
戦争で両親を失い、孤児院から少年院へと渡り歩いた黒羽隼人。彼は悪の組織「メフィスト」に拾われ超一流の殺し屋に育てられた。しかし、心の底では悪を憎む彼は、組織を脱走。「メフィスト」を叩き潰すべく戦いに身を投じたのだ。少年院の集団脱走事件を起こした「メフィスト」は、少年達を利用して銀行襲撃作戦を開始。それを阻止せんと孤立無援の戦いを続ける隼人を支えたのは、日本を守る平和組織「桜機関」の幹部であった。彼等の目的に賛同した隼人は「桜機関」の一員になる。隼人を狙う「メフィスト」は双児の殺し屋ザ・キラーズを送り込み、彼の秘密を知る少年を誘拐した。少年を人質に隼人を襲うザ・キラーズ。対決は一進一退を繰り広げるが、弟を失った兄の自決という結末で幕を下ろした。そんな彼の元に少年誌からの依頼で、謎の覆面プロレスラー・ブラックバットとの撮影が行われる。ふざけて組み合った拍子に感じた、ただならぬ殺気に思わず秘密兵器を使って回避した事で、マスコミに卑怯者として叩かれる結果となってしまう。自らの正義を証明する為に、レスラーとしてブラックバットと戦う隼人。観客席には「メフィスト」の殺し屋達の姿があった。ブラックバットを倒し、彼の正体がメフィストが作ったロボットである事を示した隼人を殺し屋の銃口が狙う!しかし、「桜機関」のメンバー達が現れ殺し屋を次々と捕らえた。かくして日本支部は全滅し、殺し屋の一人から南ヨーロッパにある「メフィスト」本部の場所を聞き出した隼人と「桜機関」は、組織壊滅の為に新たな戦いへと旅立つのであった。

●BONはこう読む!:
「挑戦者AAA」と書いて「チャレンジャートリプルエース」と読むのが正しいようだ。一説によれば本作品は「柔道一直線」の連載の前に作画と原作者の相性を見る上での習作漫画だったらしい。孤児が自分を育てた組織を裏切り追手と戦うという展開は「タイガーマスク」よりも先だが、こちらの方は悲壮感が薄くヒーロー漫画としてのウエイトが高くサラっと読める。ラストで主人公が少年に託したメッセージに一騎イズムの微かな香りが感じられた。

●単行本:
少年画報社刊/キングコミックス 全2巻
マンガショップ刊/マンガショップシリーズ 全1巻

●その他: